『マイクラ』4つ目の次元は2027年、15年ぶりの目玉を先に出すのはスピンオフ

15年待たせた本命が「2027年」の一言で片づけられ、先に遊べるのはスピンオフの方だった。

要点

  • 9月26日のMinecraft Liveで、『マインクラフト』に2011年の「ジ・エンド」以来15年ぶりとなる4つ目の次元「ザ・シフト」が発表された。本編(Java / Bedrock)への実装は2027年で、月日は未発表。
  • 日本では:ザ・シフトを先行収録するスピンオフ『Minecraft Dungeons II』が9月29日発売。通常版4,730円、デラックス版7,810円。PS5 / Xbox Series X|S / Switch / Switch 2 / PC(Steam・Microsoft Store)。Game Pass(Xbox日本ストアの表記ではUltimateとPC向け)なら初日から追加費用なし。別製品の本編Switch 2版は海外で10月27日と告知され、国内の発売日・価格は未発表。
  • 本編プレイヤーにとっては来年まで大きくは変わらない。本編への次のゲーム内容の追加として示されたのは「氷の洞窟」バイオームと凍ったゾンビだけで、配信時期は未発表。

正直に言えば、わたしは「次元」という言葉の重さを、この発表で改めて思い知らされた。オーバーワールド、ネザー、ジ・エンド。この3つで『マインクラフト』は17年余りで4億2500万本以上を売った。4つ目の入口そのものを足すのは初めてなのよね。それを来年まで見せないまま、まずスピンオフに封入して4,730円(米国29.99ドル)で売るというのが、今回のMojangとXboxの組み立てだった。

4つ目の次元が「ジ・エンド」から15年、しかも本編は2027年

新次元「ザ・シフト」の公式説明は、これまでのMinecraftの次元とはわざと逆を向いている。GameSpotが伝えたMåns Olson(『Dungeons II』のGame Director、公式リキャップの表記)の言葉を借りると、既存の2つの次元は「すでに『自分は悪だ』と叫んでいる」。ネザーもジ・エンドも、行けば殺しに来る場所だった。ザ・シフトはその反対で、赤とオレンジの岩に緑の植生、スカルクに似た構造物、そして「イコル」と呼ばれる有害な液体の池がある、住めそうで少し危ない「もう一つのオーバーワールド」を狙っているという。

本編での入口は、既存の「古代都市」に置かれたポータル。ここは筋が通っている。本編の古代都市には以前から、何も通さない骨組みだけのポータル枠が置かれたままになっていたからだ。あの枠に何かを通す計画が、ようやく口に出された。

ただし本編(Java / Bedrock)への実装は「2027年」としか言われていない。ジ・エンドの追加は2011年10月だから、発表時点でほぼ15年。公式リキャップは慎重に「14年以上」と書いている。

新モブとして名前が出たのはSifters、Singers、Neesters、Sproutsの4種。映像には、公式が挙げた4種に含まれない生き物も映っていた。Kotakuはこれを「青いうさぎ」と呼んでいる。GameSpotによれば、このうちどれが本編に来るかは未確認。つまり、いま分かっているのは「入口の場所」と「色」と「危ない液体があること」だけで、鉱石や新ブロック、ボスの有無といった遊びの中身は何一つ明かされていない。15年ぶりの発表としては、手札の切り方がかなり慎重ね。

マインクラフトの4つ目の次元ザ・シフトまでの年表。2011年にジ・エンド追加、2026年9月26日にMinecraft Liveで発表、2026年9月29日にMinecraft Dungeons IIで先行、2027年に本編実装
3つ目の次元から4つ目までに15年。先に遊べるのはスピンオフ。Loot Times作成

Minecraft公式チャンネルの深掘り映像。『Dungeons II』側のザ・シフトの色彩と、本編に来る「氷の洞窟」の凍ったゾンビが同じ枠で見られる。

先に遊べるのは9月29日の『Dungeons II』、4,730円でGame Passなら追加費用なし

本編を待てない人への答えが『Minecraft Dungeons II』だ。発売は9月29日(火)、開発はMojang StudiosとDouble Eleven、発売元はXbox Game Studios。米国29.99ドルに対して、Xboxの日本ストアでは通常版4,730円、デラックスエディション7,810円(表記は「4,730円+」「7,810円+」で、「+」の内訳の説明はストアに無い)。デラックスは通常版の1.65倍で、中身はDLC2本にスキン4種、ソウルケープ、ペットの「ブラブ」。GameSpotが6月に伝えた通り、Game Passで初日から遊べるのは通常版で、DLCは別売りになる。対象プランはXbox日本ストアの表記ではUltimateとPC向けで、それ以外のプランで遊べるかは確認できていない。

対応機種はPS5、Xbox Series X|S、Switch、Switch 2、PC(Steam・Microsoft Store)。Steamの日本語ページでは字幕・音声・インターフェースの3つとも日本語対応と明記されている(他機種のストア表記は未確認)。協力プレイは最大4人で、家族で遊ばせやすい設計は崩していない。

Minecraft Dungeons IIの日本での購入情報。発売日2026年9月29日、通常版4,730円・デラックス7,810円、PS5・Xbox Series X|S・Switch・Switch 2・PC対応、Game Pass初日対応、最大4人協力、Steam版で日本語フル対応
『Minecraft Dungeons II』の国内向けまとめ。価格はXbox日本ストアの表示。Loot Times作成

中身の変わり方は初代より大きい。ミッションを選ぶ形式をやめて、大きく相互接続されたひとつの世界を自分でルート取りして進む構造になった。ジャンプが追加され、高所からのクロスボウ撃ちや、階段を飛び降りながらの攻撃ができる。防具は作り直され、パッシブ効果を持つ「タリスマン」が加わった。ザ・シフトへは各地に開いた「裂け目」から入る。

そして、ここは褒めておく。初代『Minecraft Dungeons』は2020年の発売時、子ども向けのディアブロもどきと軽く見られがちだったけれど、実際に触ると手触りのいい見下ろし型ハクスラだった。Kotakuの筆者は今回の記事で初代を「exceptionally good」(並外れて良い)と評していて、わたしもそこは同意見。ハクスラ好きが新作の合間に触るには、4,730円(米国29.99ドル、Game Passなら追加費用なし)は安い部類に入る。『タイタンクエスト2』の正式版が2027年1月19日に50ドルで来るまでの間を埋める1本としては、悪くない位置に置かれている。

気になるのはSwitch(初代機)版の動作だ。対応機種にきっちり入ってはいるものの、Switch 2版と同じ日に出るのに、性能差がどこに出るかは今回の発表で一切触れられていない。

本編に示されたゲーム内容の追加は「氷の洞窟」だけ、Switch 2版は海外で10月27日

本編プレイヤーに示された次のゲーム内容の追加は、ゲームドロップ(小規模アップデート)「氷の洞窟」だけで、配信月は公式リキャップに書かれていない。地下に生成される凍結バイオームで、つらら、氷の結晶、方解石のブロックが並ぶ。新モブは名前すらまだ決まっていない「凍ったゾンビ」で、アイスボールを投げてきて、複数回当たるとプレイヤーが凍る。落とすアイスボールから凍結のポーションが作れるというのが、Kotakuの読み取り。氷の結晶は装飾兼光源になる。

地味だ。

ただ、地味な追加をゲームドロップで小刻みに足す方針自体は変わっていない。その積み重ねの上に、来年「4つ目の次元」という桁違いの目玉を置いた。氷の洞窟が小さく見えるのは、比較対象が15年ぶりの次元だからで、単体で見れば洞窟探索に新しい脅威が1種増える普通のドロップよ。

ハード面ではSwitch 2版『マインクラフト』が海外で10月27日と告知された。Kotakuの記事では、見た目はXbox / PS5版相当とされている。国内向けの発売日と価格は、Minecraft公式リキャップには書かれていない。ほかに、効果音パックをマーケットプレイスで年内に販売すること、ロンドン近郊のChessington World of Adventuresに2027年、Minecraftのローラーコースター「Escape the Nether」とホテルを含むエリアを開くことも同じ場で発表された。効果音を売るという発想は、正直あまり好きではない。

1日30万人が初めて遊ぶゲームに、268人を削った月のXboxが賭けるもの

Xbox CEOのAsha Sharmaは9月26日のSNS投稿で、平均的な1日に30万人以上が初めて『マインクラフト』を遊び、17年以上で4億2500万本以上を売ったと書いた(Insider Gamingが投稿を引用して報道)。9月にXboxで268人の人員削減があり、MicrosoftのCEOはこれを「合理化」として肯定的に語った(Kotakuが25日、VGCが26日に報道)。そのXboxにとって、この数字の意味は大きい。『Halo』の開発を外に出して268人を削った同じ月に、Minecraftには次元とスピンオフとテーマパークと効果音パックを同時に積む。どこに投資を残すかの答えは、この配信の並び順そのものだった。

スピンオフで新次元を先行させる判断も、その文脈で読める。ゲームとしては別物だが、次元の見せ方としては、『Dungeons II』はザ・シフトを「入場料4,730円の体験版」として背負わされている。本編のザ・シフトが無料アップデートなのか、有料の何かに紐づくのかは、公式リキャップに書かれていない。わたしの記憶では次元もバイオームも無料で足してきたゲームだから無料だろう、と読むのが自然だけれど、効果音パックを売り始めた会社の「自然」を、わたしは今回だけは疑ってかかることにする。

残った疑問は4つ。ザ・シフトの本編実装は2027年の何月なのか。4種の新モブのうち本編に来るのはどれで、新しい鉱石やブロックはあるのか。本編版のザ・シフトは無料なのか。そして『Dungeons II』のSwitch初代機版は、Switch 2版とどれだけ差が出るのか。本編版について9月26日にMojangが具体的に答えたのは「入口は古代都市」くらいで、この4つはどれも空欄のまま『Dungeons II』の発売日を迎える。

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