『ディアブロ4』Switch 2版が北米9月15日発売、箱の中身はコード1枚

69.99ドルの箱を北米の店頭で手に取って、ずしりと来ると思ったら中身は紙が1枚。カートリッジは入っていない。Nintendo Switch 2版『ディアブロ IV』は、北米・英国・欧州で9月15日にそういう形で発売される。日本のニンテンドーeShopで同じ日に買えるのかどうかは、本稿の執筆時点で確認が取れていない。

要点

  • Blizzardが『ディアブロ IV: 憎悪の時代』コレクションのNintendo Switch 2版を2026年9月15日に発売する。基本ゲームに拡張2本を同梱した全部入りだ。
  • 日本では:対応機種はNintendo Switch 2。国内での配信状況も日本円の価格も未確認——任天堂の日本向けストアのページを取得できていない。
  • 価格は北米69.99ドル、英国62.99ポンド。発売日9月15日と日本語表示への対応は、任天堂の公式製品ページ(英国版)の記載による。同名のコレクションのPS4/PS5版はPlayStation Storeの日本価格で8,400円だが、これはPS版の数字(追加スロットなどの特典付き)であってSwitch 2版の国内価格ではない。
  • プレイには常時インターネット接続とBattle.netアカウントが、オンラインプレイにはさらに有料のNintendo Switch Onlineが要る。インターネットにつながらない場所では、そもそも起動できない。
  • ダウンロード容量は公表資料が食い違っており未確認(任天堂の製品ページは100.0 MB、Nintendo Lifeは約78GB)。解像度やフレームレートも未公表だ。
  • 本記事は2026年9月15日(日本時間)時点で確認できた情報にもとづく。

ハクスラの新天地が増えるのは素直に嬉しい。ただ、この移植は「やっと来た」と「その形でいいのか」が同じ日に届く種類のニュースだ。順番に見ていく。

69.99ドルの箱を開けて、出てくるのは紙1枚

物理版はカートリッジでもゲームキーカードでもなく、ダウンロードコードを入れただけの箱だ。VGCが8月17日の段階でそう報じ、Nintendo Lifeも9月12日の記事で同じ形式だと伝えている。つまり北米の棚に並んだパッケージは、69.99ドルと引き換えに手に入る紙であり、コードを使ったあとの箱に中古市場での価値はまず残らない。

一般にカートリッジは容量あたりの単価が高いとされる。それを避けたい判断は分かる。分かるが、Switch 2には譲渡ができるゲームキーカードという選択肢もあった。そこすら使わなかったのは、コスト以上に「どうせ全員ダウンロードするだろう」という割り切りに見える。

Switch 2版『ディアブロ IV: 憎悪の時代』コレクションの基本情報。対応機種はNintendo Switch 2、発売日は2026年9月15日、北米価格は69.99ドル、パッケージは箱にコードのみ、常時オンライン必須、日本語表示に対応。
Switch 2版の基本情報。価格とパッケージ形態はVGCとNintendo Lifeの報道、発売日・接続条件・対応言語は任天堂の公式製品ページ(英国版)による。Loot Times作成

接続条件も軽くない。任天堂の製品ページには常時インターネット接続が必要と明記され(原文 “Persistent internet connection required to play”)、オンラインプレイには有料のNintendo Switch Onlineが要る。本体1台で1〜2人、オンラインでは1〜4人まで。地下鉄で片手間にモンスターを溶かす画は、この時点でだいぶ削られる。

そしてダウンロード容量が公表資料の間で食い違っている。任天堂の製品ページは100.0 MBと表示する一方、Nintendo Lifeは約78GBと書いた。MBとGBで単位そのものが食い違う以上どちらかが間違っているので、本稿では未確認として扱う。箱にコードしか入っていない商品で、落とす容量が分からないというのは笑えない話だ。解像度やフレームレートといった動作面のスペックも、今のところ公表されていない。

褒めるべき点もある。Blizzardの公式リキャップによれば、Switch 2版はUSB接続のマウスとキーボードに対応する。ハクスラをコントローラーだけに縛らなかったのは良い判断だ。同じリキャップには、Joy-Conのマウス機能は使えないとも書いてある。Switch 2の目玉機能を、よりによってマウス操作が生きるジャンルで使わないというのは、正直もったいない。

シーズン15の開幕は日本時間9月16日午前1時30分、ディアブロ本人がようやく出てくる

移植の日取りは偶然ではない。Blizzardの公式発表によれば、シーズン15「Season of Hell’s Legacy」——日本語では「獄遺継承」シーズン——が同じ9月15日の午前9時30分(太平洋時間)に始まる。日本時間に直すと9月16日の午前1時30分で、日付はひとつ先へずれる。15日の昼に買ってその日のうちに、というわけにはいかない。

内容はシリーズ30年へのトリビュートだ。プライム・イービルのバアル、メフィスト、そしてディアブロ本人と戦い、倒した相手からソウル・スプリンターを取り戻していく。Windows Centralによれば、In GeomやStone of Jordanといった歴代の装備も戻ってくる。Steamでの配信開始が2023年10月17日だから、そこから3年近く、『ディアブロ IV』は表題の悪魔をラスボスとして出してこなかったことになる。遅すぎるくらいの登板だ。

Blizzardの公式日本チャンネル「Diablo JP」が公開した「獄遺継承」シーズンのゲームプレイ・トレーラー。シーズン15の日本語名称がこの表記であることは、動画タイトルで確認できる。

新規のSwitch 2組にとっては、これ以上ない滑り出しになる。発売日の深夜、日本時間では9月16日午前1時30分に最新シーズンが切り替わり、装備もキャラも横並びのゼロから始められるからだ。移植を出す日として、ここを選んだのは上手い。

8月17日のリークは、日付も価格も箱の中身も当てていた

ここは素直に脱帽しておく。VGCが8月17日に報じたDealabsのbillbil-kun発の情報は、発売日を9月15日、価格を69.99ドル/62.99ポンド、形態をコード・イン・ボックスと名指ししていた。9月12日の正式発表と、それを伝えたNintendo Lifeの記事は、その3点をそのままなぞっている。当サイトも8月25日に拡張2本込みの完全版が来るという噂を追ったが、結論から言えば噂のほうが正確だった。

読者にとって意味があるのは、この的中が次の噂の読み方を変えることだ。Nintendo Lifeは、正式発表より前に北米の小売店頭へ現物が並んでいたとも伝えている。発表のタイミングを握っているつもりだったのは、たぶんBlizzardだけだった。

2026年8月17日のリーク浮上から、9月12日のBlizzConでの正式発表を経て、9月15日のSwitch 2版発売とシーズン15開幕(太平洋時間9月15日午前9時30分、日本時間16日午前1時30分)に至るまでの29日間の時系列。あわせて2027年上半期のアマゾン実装を先の予定として併記している。
リーク浮上から発売までの29日間と、その先の予定。シーズン15の開幕は太平洋時間9月15日午前9時30分=日本時間16日午前1時30分。日付はVGC、Blizzard公式、GamesRadar+の報道による。Loot Times作成

拡張は2本で打ち止め、次の追加は2027年上半期のアマゾン1体

ただし、この全部入りは「これ以上増えない全部入り」でもある。GameSpotの取材で、ゲームディレクターのBrent Gibsonは今後の方針を「シーズンと、ディアブロ5へ向かうこと」に絞ると述べた(原文は “focused on seasons [for Diablo 4] and getting to Diablo 5″)。『ディアブロ IV』の拡張は、2024年の『憎悪の器』と2026年4月の『憎悪の帝王』の2本で終わりということだ。

次に来る大物はアマゾンだが、これも拡張ではなく単体DLCとして2027年上半期に配信される。出身はスコヴォス島、アーキタイプはChampion/Skirmisher/Ranger/Commanderの4系統で、弓とジャベリンが武器に加わる。PC Gamerの中継によれば、Gibsonは「このゲームを非常に長く支え続ける」(原文 “We’re continuing to support the game for a very long time.”)とも語っている。『ディアブロ5』が2029年春である以上、4はおよそ2年半、シーズンだけで走ることになる。

言い換えれば、Switch 2版を買う人が向き合うのは、輪郭の決まった作品だ。追加コンテンツの不確実性が無いのは長所だし、2年半前後のシーズンが約束されているのも悪くない。問題は、それが69.99ドルぶんの鮮度に見えるかどうかだ。

Steamの75,786件は「賛否両論」、それでも携帯機は別の勝負になる

数字で殴られる覚悟もしておいたほうがいい。9月15日時点のSteamでの『ディアブロ IV』のユーザーレビューは総数75,786件、うち好評が49,379件、不評が26,407件で、総合評価は「賛否両論」だ。割合にして約65%。これはあくまで購入者の満足度であって、批評家の採点とは別の物差しである点は念のため書いておく。

レビューの時期別の内訳までは確認していないが、拡張2本を経た今の『ディアブロ IV』が、2023年に船出したときのゲームと同じでないことは確かだ。そして携帯機というのは、据え置きで飽きた遊びを延命させる装置でもある。ソファで少しだけ、寝る前にもう1周——その遊び方にハクスラほど噛み合うジャンルもそう無い。

だから本当の敵はSteamの評価ではなく、常時オンラインの縛りのほうだと思っている。持ち歩ける端末で買わせておいて、インターネットにつながらない場所では起動しない。Switch 2版が成功するかどうかは、ここをプレイヤーがどこまで許すかで決まる。

国内の配信日も価格も未確認、8,400円はあくまでPS版の数字

そして日本のプレイヤーには、判断材料そのものがまだ揃っていない。任天堂の日本向けストアのページを確認できないまま、9月15日という北米・英国の発売日だけが先に来ている。日本語表示に対応することは英国版の製品ページから分かるので、国内でも遊べる形で出る見込みは高いと見ている。分からないのは、いくらで、そしていつから買えるのかという2点である。

目安として置ける数字はPS4/PS5版の8,400円だけで、これはSwitch 2版の国内価格ではない。PS版と同じ8,400円に揃うのか、69.99ドルの為替なりに別の数字が付くのか。箱の中身が紙1枚である以上、せめてその紙の値段くらいは、発売日の前に出してほしかった。

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出典