Civ7に4つ目の時代、無料更新も初の有料拡張もそろって2027年

2027年。この発表のなかで二度出てくる数字が、それだ。無料の大型アップデートも、初の有料拡張も、着地はどちらも来年ではなく再来年である。待たされることに慣れた人でも、さすがに一度は目をこするんじゃないかしらね。

2Kとフィラクシスは現地9月5日、PAX Westに合わせて『シヴィライゼーション7』の次の一手を公開した。柱は二本。4つ目の時代となる「原子力時代」を無料アップデート Arc of Tomorrow で足し、宇宙開発を主題にした初の有料拡張 Earthrise を別に用意する。日本語圏ではGematsuが同日にこの内容を伝えている。

発売から2年以上が過ぎて、ようやく4つ目の時代が来る

『シヴィライゼーション7』が出たのは2025年2月11日。シリーズ最大の変更は、ゲーム全体を古代・探検・近代という3つの時代に区切り、時代が変わるたびに文明を組み替えさせる設計だった。良くも悪くもこれが全部だった。従来のように石器から宇宙船まで一本の線で駆け抜ける遊びは、意図的に断ち切られている。

そこに、4つ目の時代が来る。1950年代から近未来までを扱う原子力時代で、核兵器まわりの攻防が攻撃側・防御側の両方に広がり、映画製作で偉大な作品を生むフィルムクルー、濃縮ウランのような複合資源を扱う製造品システムが加わる。都市国家を手放して独立させる仕組みも入る。ガンジーも戻ってくる。

つまり、発売時に「これで終わり?」と言われた終盤が、ようやく埋まるわけだ。

問題は時期である。2027年。年明けすぐに来ても発売から1年11か月、年末までずれ込めば2年10か月が過ぎている勘定になる。拡張が2年後というスケジュール自体はシリーズの慣例に近いが、Civ7の場合は「未完成に見える部分の穴埋め」がそこに乗っている。モンハンワイルズの拡張も2027年に置かれたばかりで、大型作が「次の本気は再来年」と言い出す流れが妙に揃ってきた。

Civilization VIIの2025年2月11日の発売から、2025年6月の同時接続6,368人、2026年9月後半の無料更新1.5.0、2027年の原子力時代と初の有料拡張までを並べた年表
発売から4つ目の時代が届くまでの流れ。Loot Times作成

60,098件のレビューが、この1年7か月の答え合わせになっている

Steamのレビュー総数は執筆時点で60,098件。内訳は好評28,619件に対して不評31,479件で、好評率はおよそ47%、ステータスは「賛否両論」のまま動いていない。不評が好評を上回っている大型ストラテジーというのは、それだけで異常事態である。

失速の速さも記録に残っている。Windows Centralは2025年6月の記事で、発売時のピーク同時接続84,558人に対し、当時の同時接続が6,368人まで落ちたと伝えた。同記事は比較対象として、当時なお32,046人を保っていた前作Civ6の数字も挙げている。7が6に負けている、という構図だ。

ここで擁護もしておきたい。時代の区切りという発想そのものは、100ターン目以降の中だるみという、シリーズが30年抱えた病巣に正面から手を入れた点で立派だった。ビジュアルも一段きれいになり、内政の作業量も減った。挑戦した結果として折れたのであって、手を抜いて折れたわけではないの。

ただ、挑戦の代償を払うのはいつだって購入者側だ。

原子力時代とEarthriseは、批判の本丸に届くのか

Earthriseのほうは、宇宙が主題になる。古代・探検の段階では天体を観測して記録し、近代では地球と月の軌道にミッションを飛ばし、原子力時代では宇宙機関を運営して太陽系へ手を伸ばす。自然災害や気候の影響に適応していく要素も乗る。全時代を貫く縦串を一本通す、という設計思想は理解できる。

だが、Civ7に向けられた不満の中心は「終盤が薄い」ことだけではなかった。時代が変わるたびに積み上げたものが半分リセットされる、あの感触そのものが嫌われている。時代を1つ足せば、リセットの回数は3回から4回に増える。傷口の性質によっては、増量は治療にならない。

そこを分かったうえで縦串を通してきたのなら、Earthriseは相当うまい手だ。分かっていないなら、2027年にもう一度同じ議論が起きる。

公式チャンネル Sid Meier’s Civilization が出した開発者プレビューで、原子力時代の都市の見た目と、Earthriseで宇宙へ出ていく流れが実際の画面つきで説明されている。

本当に近いのは2027年ではなく、9月後半の1.5.0だ

見出しの派手さでは負けるが、生活に効くのはこちらである。無料アップデート1.5.0が2026年9月後半に来る。目玉は「True Start Location: Earth」、つまり実際の地球の地形に各文明を史実の位置から始めさせるマップだ。地図生成と資源配置も手が入り、外交とUIも直る。

Civ6でTSL地球マップに何百時間も溶かした人間としては、これが1年半以上なかったこと自体が驚きに近い。逆に言えば、まだ埋まっていない基本装備が残っているということでもある。

対応機種はPS5・PS4・Xbox Series・Xbox One・Switch・Switch 2・PC(Steam/Epic)・Mac・Linuxと広い。Firaxis Feature Workshopでは、2026年内にArc of Tomorrowのプレイテスト参加者の募集も予定されている。走りながら直す型の運用に切り替えたという意味では、正式版までリーグを並走させるPoE2と発想は近い。

Arc of Tomorrowは無料で2027年、Earthriseは有料拡張で2027年、追加される原子力時代は1950年代から近未来まで、直近の無料更新1.5.0は2026年9月後半、対応機種はPS5やSwitch 2など、Steamレビューは60,098件で賛否両論という一覧
PAX Westで示された内容と、現在のCiv7の立ち位置。Loot Times作成

値段も月も出ていないまま、宿題だけが積まれた

Earthriseの価格は公表されていない。2027年のいつなのかも決まっていない。Arc of Tomorrowの無料範囲がどこまでで、どこから有料に切り替わるのかも、現時点の資料からは読み取れない。無料と有料を同じ年に並べて出す以上、この線引きは避けて通れないはずなのに、そこだけがきれいに空白になっている。

そして最大の宿題は、時代の切り替わりという設計そのものに手を入れる気があるのかどうかだ。原子力時代の追加は、その問いへの答えではなく、問いを一つ先送りにする手にも見える。1.5.0が9月後半に出たとき、まずそこを確かめたい。

出典