15以上のフランチャイズを並べておいて、バトルパスに入っているのは2体だけ。
『フォートナイト』第7章シーズン4「Override(オーバーライド)」が8月20日に始まった。ソニック、ロックマン、クラッシュ・バンディクー、パックマン、テトリス、モータルコンバット、サイバーパンク2077、ウィッチャー——確認できただけで15以上のフランチャイズが集まる、歴代でも屈指の規模のコラボシーズンだ。ただ、その豪華な顔ぶれのうちバトルパスで手に入るのは2体。残りは全部、別の場所に置かれている。
800V-Bucksで手に入るのは2体
バトルパスの価格は800V-Bucks(8.99ドル、日本円でおよそ1000〜1200円前後)で、ここは通常どおり。収録されるのはソニックと、テトリスをモチーフにしたオリジナルキャラクター「Wrixel」の2体だ。

シーズン開幕トレーラー。マッチハックのカートリッジ演出も映っている。
ひとつ異例なのが、目玉のソニックスキンの配り方。これまでのように高レベル到達報酬にせず、バトルパスを買った時点で即座にロッカーへ追加される方式になっている。「まずソニックで走りたい」という動機をその場で満たしにきた形ね。
開幕直後は、少し時間を置いたほうがいい
細かい話だけれど、遊ぶ側には効く情報を置いておく。
今回のシーズンは米東部時間の午前4時からメンテナンスに入り、午前10時に正式スタートした。日本時間だと8月20日の午後にあたる。恒例のことながら、開幕直後はサーバーが不安定になりやすい。マッチングが通らない、ロビーで弾かれる、といった状態にぶつかりたくなければ、少し時間を空けてからログインするほうが無難ね。
本命は「販売時期未定」の棚に並ぶ
一方、『ペルソナ5』のジョーカー、『キングダムハーツ』のソラ、ロックマン、クラッシュ・バンディクーといった人気キャラは、シーズン中にアイテムショップへ順次追加される予定とされている。価格帯は1体あたり1500〜2000V-Bucks(およそ17〜22ドル相当)になる見込みだ。
そして、実装日は明かされていない。
| バトルパス(800V-Bucks) | アイテムショップ(1500〜2000V-Bucks / 体) |
|---|---|
| ソニック(購入時点で即入手) | ジョーカー(ペルソナ5) |
| Wrixel(テトリスモチーフのオリジナル) | ソラ(キングダムハーツ) |
| — | ロックマン |
| — | クラッシュ・バンディクー |
| 日付は確定 | 実装日はすべて未定 |
この置き方が偶然のわけがない。ショップは日替わりで中身が変わるから、「いつ来るか分からない」状態が続くかぎり、プレイヤーは毎日ショップを開く理由を持たされ続ける。ログイン動機を、シーズンを通して薄く長く引き延ばすための設計だ。よくできている。よくできすぎている。
Dr.エッグマンは体力3000超、倒せば8-Bitショットガンが確定で落ちる
マップ側の目玉は、ボスとして実装されたDr.エッグマンだ。1試合中に「グリーンヒルゾーン」ともう一つの中央エリア付近、計2箇所に出現し、専用の乗り物に乗って移動する。

体力3000超はかなりタフだけれど、倒せば復古的なデザインの「Mythic 8-Bitショットガン」が確定でドロップする。ボディショット117、ヘッドショット150という数字は、序盤に握れるなら十分に強い部類だ。加えて低確率で、無限耐久の「Mythic ソニック・パワー・スニーカー」も出る。
確定ドロップで、しかも強い。となれば降下先が偏るのは目に見えている。序盤の激戦区がマップに2箇所固定で置かれた、と読み替えてもいい。
毎試合ルールが変わる「マッチハック」
マップ中央には、ゼロポイントに代わる新たな塔状の構造物が出現した。そして各試合では「マッチハック」と呼ばれる特殊ルールがランダムで適用される。
テトリス、ソニック、モータルコンバットをモチーフにしたカートリッジがロビーに挿し込まれることで、試合ごとに立ち回りが変わる仕掛けだ。コラボを衣装の差し替えで終わらせず、ルールそのものに落とし込んできたのは面白い。
編集部の見解:ルールごと作り変えてくるのは、素直にすごい
Epic Gamesはこれまでも、Marvelの「Nexus War」や『ドラゴンボールZ』『NARUTO』『進撃の巨人』といったジャンル横断の大型コラボを繰り返してきた。今回の「Override」が新鮮なのは、対象がゲームそのものに振り切っている点だ。
ソニックの俊敏な移動性能、ロックマンのウェポンチェンジ。原作の遊び心をギミックまで作り込んでくる。
そして「マッチハック」だ。ここは全力で褒めたい。
IPコラボの9割は、見た目を差し替えて終わる。キャラの皮を被せて、名前を並べて、はい終わり。それでも売れるからそうなる。Overrideはそこを一段跳び越えて、試合のルールそのものをコラボ先に合わせて書き換えてきた。テトリスの試合、ソニックの試合、モータルコンバットの試合が、同じマップの上で別のゲームになる。
これは工数がかかるうえ、バランス崩壊のリスクも背負う。楽をしても誰も文句を言わない状況で、いちばん面倒な道を選んでいる。「フォートナイトという場所を、ゲーム文化が集まるプラットフォームにしたい」という長期の本気が、ここに出ている。
そのうえで、売り方には文句がある。
人気キャラを販売時期未定のまま焦らす手法は、話題を長く保つマーケティングとしては優秀だ。ただ「いつ来るか分からないから毎日見に来い」は、要するに時間の徴収でもある。1体1500〜2000V-Bucksを何体も並べられて、コレクター気質のファンにとっては財布に厳しい数か月になる。
中身の作り込みが本物なだけに、売り方の露骨さが余計に目につく、という話ね。
それでも、無料で遊べるバトルロイヤルにこれだけのIPが同居する光景は、ほかのゲームではまず見られない。この一点は素直に強みだと思う。
シーズン制という、ジャンルを超えた共通の宿題
視野を広げると、これは『フォートナイト』だけの話じゃない。
シーズンごとに目玉を投下し続けないとプレイヤーが離れる、という構造は、『Diablo 4』が携帯機という新しい入り口を探しているのとも、『Path of Exile 2』が基本無料化で母数を取りにいくのとも、根は同じ課題だ。ジャンルもビジネスモデルも違うのに、みんな「遊ぶ人を減らさない」ための札を切り続けている。
札の切り方はそれぞれだ。ハクスラは新シーズンで目玉システムを足す。『フォートナイト』はIPを連れてくる。『GTA6』が実機映像の初出しをNetflixに置いたのも、種類は違えど「話題を切らさない」という同じ目的から出た手だと思う。違うのは規模と、どこにお金を落とさせるかの設計だけね。
このシーズンで見どころになるのは、たぶん開幕の顔ぶれより、ジョーカーやソラがいつ棚に並ぶかのほうだ。過去のパターンからすると、シーズン中盤か終盤にライブイベントが挟まる可能性もある。エッグマン以外の悪役がボスとして追加される展開も考えられる。
要するに、まだ半分も見せていない。
参照元
- Game Informer – Fortnite’s Upcoming Season Includes Crossovers With Iconic Games Like Sonic, Mega Man
- gHacks Tech News – Fortnite Chapter 7 Season 4 “Override” launches August 20 with a gaming legends theme
- GosuGamers – Fortnite Chapter 7 Season 4 Override brings Sonic, Kingdom Hearts, Mega Man and more
- Notebookcheck – Fortnite Override brings Sonic and Mega Man to mobile and consoles